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複雑時計

均時差表示

暦や天体を表示する時計

均時差表示を備えた腕時計

均時差表示機構とは、「真太陽時」と「平均太陽時」の差を表わすものです。他の天文表示と併せて搭載されるのが一般的です。

地球は太陽の周りを楕円軌道を描いて公転しています。また地球の地軸は公転面に対して直角ではなく、傾いています。この2つの理由により、太陽が南中(最も高い位置に来る事)してから次に南中するまでの「真太陽日」は、1年を通して常に変化しています。これが24時間ちょうどになる日が年に4回あり、それは4月15日、6月14日、9月1日、12月24日です。これ以外の日では、真太陽時は規則正しい周期で長くなったり短くなったりします。「平均太陽時」(我々が普段用いている1日を24時間に固定した時間)と、この変化する「真太陽時」との差を「均時差」と呼び、最も差が大きくなるのは11月4日のマイナス16分23秒、2月11日のプラス14分22秒です。

過去のウォッチメーカー達は、この神秘的な現象を時計の上で表現する方法を見つけました。1年を通して均時差が変化する周期は一定です。と言う事は、その変化をプログラミングしたカムを作り、それを1年に1回転させてやれば良いわけです。均時差表示機構は、まずロングケースクロックで登場しました。その後小型化が図られ、懐中時計に収められるようになります。そして20世紀に入ると腕時計のサイズにまで小型化されました。均時差表示機構は単体で用いられる事は少なく、他の複雑機構と併せて搭載される事がほとんどです。

均時差表示には、幾つかの表示方法があります。最も一般的なのは、インダイヤルや半円状のアーチに-16分から+14分までの目盛りを刻んで針で表示するタイプです。この場合は、時分針が表示する時間から均時差を加減するという手間が必要になります。これに対し、見た目はシンプルですがその中身はすさまじく複雑な機構に「ランニング・イクエーション(仏語でエクアション・マルシャント)」と呼ばれるものがあります。これは同軸に2つの分針を備えていて、1つは通常の分、そしてもう1つは均時差を加減した真太陽時の分を示す機構です。長年に渡りこの機構は懐中時計にのみ見られた機構でしたが、近年ようやくこれを搭載した腕時計が登場しました。

均時差とは要するに太陽の南中時刻を知るためのものです。そのため、それぞれの国で定められている標準時刻の基準となる経度(日本の場合は兵庫県明石)以外の場所では、その分の時差を考慮する必要があります。

 

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